天城山の基本情報と日本百名山の魅力
天城山は、静岡県伊豆半島の背骨を成す山地の総称で、最高峰は万三郎岳(1,406m)。
万二郎岳や遠笠山など複数ピークからなるため、単独峰ではありません。
滑らかな丘陵状の稜線、火山と地殻運動が育んだ地形、そしてブナや常緑広葉樹のしっとりした森が特徴です。
エリアは富士箱根伊豆国立公園に含まれ、河津七滝・城ヶ崎海岸・天城峠など見どころも点在。
首都圏からのアクセスが良く、四季を通じて初心者から中級者まで親しまれています。
最高峰・地形・国立公園のポイント
最高点は万三郎岳。万二郎岳との周回では相模湾や伊豆の山並みを眺める場面もあり、稜線のアップダウンも適度。
伊豆半島はフィリピン海プレート起源の火山島が本州へ衝突して形成された地域で、天城山地はその成り立ちを体感できるフィールドです。
花とブナ林・八丁池の見どころ
初夏はアマギシャクナゲやアセビ、秋はブナの黄葉が彩りを添えます。
稜線近くの八丁池は静謐な火口湖で、周回に加えると一気に雰囲気が変わります。
苔むす森、柔らかい土の道、木道の区間など歩き心地が良いのも魅力です。
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初めてで迷いやすいポイント(悩み→対処)
- 周回と縦走、どっちが正解?―まずは万二郎岳→万三郎岳の標準周回(コースタイム4〜5時間)が安全。
縦走は距離と時間が伸びるため、日照と補給、撤退点の把握が鍵です。 - 季節のリスク―梅雨〜盛夏は蒸れと降雨、場所によりヒル。
ゲイターと防虫剤、立ち休憩中心で停滞時間を短く。
秋〜冬は汗冷えと風。行動中は薄手、停止時は保温を追加するレイヤリングが有効。 - アクセス不安―最も分かりやすい登山口は天城高原ゴルフ場前(天城縦走登山口)。
広い駐車場とトイレ(季節運用)があり、バス停も近接します。
万二郎岳〜万三郎岳の周回ガイド(定番)
行程概要・コースタイム・距離/標高差
起点は天城高原ゴルフ場・天城縦走登山口。
入口から四辻まで約15分で分岐に到達。
ここから時計回りに万二郎岳へ登り、馬の背の緩急を越えて万三郎岳へ。
そこから涸沢分岐を経て四辻に戻れば周回完成です。
標準CTは概ね4〜5時間(休憩別)。
距離はおおむね中距離、標高差は累積で中程度の負荷。
登山靴、レイン上下、行動食・水1.5〜2L、地図アプリ+紙、帽子と防寒着が基本装備となります。
コースの特徴は、登山口〜万二郎岳で標高を上げ、稜線に出てからは展望と樹林のバランスが良い点。
泥濘や木道は滑りやすいので、歩幅を狭めて重心を低くし、下りは膝と股関節のバネで衝撃を逃がします。
雨天やガス時は道標確認の頻度を増やし、分岐では必ず立ち止まって方角と表記を突き合わせてください。
時計回り/反時計回りの違い
- 時計回り(万二郎→万三郎):序盤に急登、後半は長い下り。ピーク配列が分かりやすく初回向き。
- 反時計回り:登山者の流れと逆行しやすく静か。
四辻で進行方向を明確化し、分岐見落としを防ぐのがポイント。
【補足】夏は水多め・塩分補給、初冬は薄手グローブ+保温ボトルが快適。
行動食は「一口で高カロリー・低融解」の組合せが歩きながら食べやすく、休憩の短縮にもつながります。
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ロングを楽しむ縦走と八丁池プラン
縦走の見どころと撤退判断
天城縦走路は、しっとりした森林歩きと往年の峠道の趣が魅力。
天城峠や旧天城トンネル方面まで伸ばすと一気に距離が増え、日帰り難易度が上がります。
事前に行動時間・バス時刻・エスケープ(林道/峠)を把握し、ガスや雨で視界が悪い日は周回優先に切り替えるのが安全。
時間が押し始めたら、迷わず短縮・撤退を。
八丁池への寄り道のコツ
万三郎岳から八丁池方面へ足を延ばすと、森が開けて神秘的な火口湖に出会えます。
往復で所要が伸びるため、ヘッドランプと余剰の行動食・水を準備。
木道や湿地は滑りやすいので、雨天は特に注意し、ストックを使う場合は石突きキャップで木道を傷めない配慮を。
アクセス徹底ガイド(公共交通/車/駐車/トイレ)
公共交通:JR伊東線/伊豆急行線エリアからバスで天城高原ゴルフ場停へ(運行は季節変動あり)。
バス降車後、登山口はゴルフ場入口の正面で、案内板と道標が整っています。
車:天城高原ゴルフ場周辺の駐車場を利用。混雑期は早着が安全。
トイレは駐車場脇(冬季閉鎖の場合あり)。案内に従い、ゴルフ場施設の迷惑にならないようマナーを守りましょう。
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チェックリスト&Q&A|安全・快適に歩く要点
持ち物・服装・マナー
- 雨具上下・防寒・帽子・手袋・行動食・水1.5〜2L・地図アプリ+紙
- 夏〜梅雨:蒸れ/ヒル対策(ゲイター、防虫剤、休憩場所は乾いた地面を選ぶ)
- 秋冬:レイヤリングで汗冷え防止。薄手グローブ+保温ボトルが有効
- すれ違いは声かけ、木道は譲り合い、ゴミは必ず持ち帰る
よくある質問(PAA想定)
- Q:初心者でも周回できる?
A:体力があればOK。標準CT4〜5時間を目安に、こまめな補給と短い休憩を。迷いやすい分岐は四辻のみで、道標確認を徹底すれば安心です。 - Q:見どころは?
A:万二郎岳・万三郎岳の稜線、ブナ林、八丁池、季節の花。 - Q:どの登山口がメジャー?
A:天城高原ゴルフ場前(天城縦走登山口)が最も分かりやすい。 - Q:所要何時間・距離は?
A:周回で4〜5時間が目安。距離は中距離、累積標高は中程度。休憩/撮影で+αを見込みましょう。 - Q:ヒルは出る?
A:エリアにより発生。梅雨〜盛夏はゲイター/防虫剤、ぬかるみや草地での長時間停止を避けるのが有効。
下山後の温泉・グルメと宿選び(楽天トラベル活用)
前泊/後泊に最適なエリア
前泊は伊豆高原・伊東が便利。登山口までの移動が短く、夜発・早朝発に強い動線です。
西側からなら修善寺温泉も選択肢。温泉と食が充実し、下山後の移動も最小化できます。
河津・城ヶ崎・天城峠など国立公園の見どころと組み合わせると、1泊2日でも無理のない行程になります。
楽天での絞り込みTips
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- 地図表示で「天城高原」付近に範囲を絞る
- 条件:大浴場/温泉・駐車場・朝食付き・送迎の有無
- 口コミで登山・ハイキングの言及が多い宿を優先
- 比較保存で同一価格帯の夕食有無とアクセスを見比べる
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まとめ|安全第一で天城の森を満喫する
初回は万二郎岳→万三郎岳の周回を基準に、季節のリスクに応じて装備と行動計画を最適化。
視界不良や時間切れの兆しを感じたら、無理をせず周回・短縮へ切り替えましょう。ブナ林と火口湖、伊豆の展望を、安心・快適に。
装備の見直しや宿の確保は早めが勝ち。下記の関連記事とカテゴリから準備を進めてください。

