エクセルやワードのファイルが壊れて開けない時は、まず元のファイルをコピーして、コピーの方で作業します。そのうえで、エクセル・ワードに付いている「開いて修復」を試し、だめなら以前のバージョンや自動保存のデータから取り戻します。
修復を何度も繰り返したり、怪しい修復ソフトを次々に試したりすると、元のデータまで傷めることがあります。取り戻せないと困るファイルなら、早めに専門の業者に相談するのも選択肢です。
この記事は「エクセルファイルが開かない時の解決方法」(2023年)を、ワードの場合も含めて書き直したものです。
(確認環境:Microsoft 365 のエクセル・ワード(Windows・日本語版)。画面の表記はエクセル・ワード本体の文字列とMicrosoft公式のヘルプで確認しています。2026年10月)
最初にやること:元のファイルを守る
- 壊れたファイルをコピーする — デスクトップなど別の場所にコピーし、以後はコピーで作業します。修復に失敗しても、元のファイルが残ります
- USBメモリやSDカードの中のファイルなら、パソコンにコピーしてから開く — 抜き差しを繰り返さない
- 同じ場所に新しいファイルを保存しない — 削除や上書きをしてしまったファイルは、その場所に新しいデータを書き込むほど取り戻しにくくなります
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症状で見分ける
| 症状 | 考えられる原因 | 先に見るところ |
|---|---|---|
| 「ファイルが破損しているため開くことができません」などと出る | ファイルの中身が壊れた | 下の「開いて修復」 |
| 開けるが読み取り専用で編集できない | 壊れていない可能性が高い | エクセル・ワードの読み取り専用の記事 |
| 保存し忘れた・上書きしてしまった | ファイルは壊れていない | 下の「以前のバージョン・自動保存から取り戻す」 |
| USBメモリ・外付けディスクごと読めない | 記録している機器の故障 | 下の「自分で直さない方がよい場合」 |
「開いて修復」を使う
エクセルとワードには、壊れたファイルを修復しながら開く機能があります。エクセルは、壊れたファイルを見つけると自動で修復を試みますが、始まらない時は手動で行います。
エクセルの場合
- エクセルを起動し、「ファイル」→「開く」→「参照」を選びます
- 壊れたファイル(コピーした方)を選びます
- 「開く」ボタンの右の▼を押し、「開いて修復する」を選びます
- まず「修復」を押します。直らなければ、もう一度同じ手順で「データの抽出」を選びます
「データの抽出」は、値と数式だけを取り出す方法です。書式やグラフは失われることがありますが、数字だけでも取り戻したい時に使います。
ワードの場合
- ワードを起動し、「ファイル」→「開く」→「参照」を選びます
- 壊れたファイル(コピーした方)を選びます
- 「開く」ボタンの右の▼を押し、「開いて修復」を選びます
ワード自身のメッセージでも注意されているとおり、作成元が信頼できないファイルには「開いて修復」を使わないでください。壊れ方によっては、悪意を持って細工されたファイルの可能性もあるためです。
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以前のバージョン・自動保存から取り戻す
OneDrive・SharePointに保存していた場合
OneDriveやSharePointに保存していたファイルにはバージョン履歴が残っています。エクセル・ワードの「ファイル」→「情報」から、またはOneDriveをブラウザで開いてファイルを右クリックし、バージョン履歴から壊れる前の版を開いて保存し直します。
パソコンに保存していた場合
エクセル・ワードは、作業中のファイルを一定時間ごとに自動で保存しています(自動回復)。「ファイル」→「情報」の画面にある管理のボタン(表記は版によって「ブックの管理」「ドキュメントの管理」などと違います)から、保存されていないファイルや自動保存された版を開けることがあります。
ファイルを右クリックして「プロパティ」を開き、「以前のバージョン」タブに候補があれば、そこから戻せることもあります。これはWindowsのバックアップや復元ポイントの設定がある場合に限られます。
壊れていないのに開かない場合
ファイル自体は壊れていなくても、次の理由で開かないことがあります。
- 拡張子を手で書き換えた — 「.xls」を「.xlsx」に名前だけ変えても、中身の形式は変わりません。エクセルは「ファイル形式と拡張子が一致しません。」と表示します。元の拡張子に戻してから開き、別の形式にしたい時はエクセルの「名前を付けて保存」で形式を選びます
- マクロ付きのファイル(.xlsm) — 開けてもマクロが止められていることがあります。作成元が信頼できる場合だけ、上に出るバーで有効にします
- 読み取り専用でしか開けない — 壊れていない可能性が高いです。エクセル・ワードの読み取り専用の記事を参照してください
- エクセル・ワード自体が起動しない — ファイルではなくアプリの問題です。パソコンの再起動と、Officeの更新を先に試します
以前の版の訂正
この記事の以前の版では、ファイル形式が違う時は「名前の変更」で形式を変換するよう書いていましたが、誤りでした。名前(拡張子)を変えても形式は変わらず、かえって開けなくなります。形式を変える時は、エクセルの「名前を付けて保存」を使ってください。お詫びして訂正します。
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自分で直さない方がよい場合
次の場合は、ファイルではなく保存している機器が故障している可能性があります。自分で修復を繰り返すほど状態が悪くなることがあるので、早めに専門の業者に相談してください。
- USBメモリ・SDカード・外付けディスクを挿しても、中身が見えない/「フォーマットする必要があります」と出る
- パソコンから異音がする、起動に時間がかかるようになった
- 落とした・水に濡れた後から開けなくなった
- 仕事の記録など、取り戻せないと困るファイルだけが開けない
相談する前にまとめておくこと
業者に相談する時は、次のことを伝えられるようにしておくと、話が早く進みます。
- 何に保存していたか — パソコン本体・USBメモリ・SDカード・外付けディスク・クラウドのどれか
- いつから開けないかと、その直前に何があったか(停電・抜き差し・落下・更新プログラムなど)
- 表示されたメッセージ — 画面をスマホで撮っておくと確実です
- 自分で試したこと — 修復を何回試したか、修復ソフトを使ったか
- どのファイルが一番大事か — 全部ではなく、まず取り戻したいファイルの名前と場所
自分で試したことを正直に伝えると、業者がファイルや機器の今の状態を判断しやすくなります。
壊れないようにする習慣
- OneDriveなどに保存する — バージョン履歴が残るので、壊れても前の版に戻せます
- USBメモリから直接開いて編集しない — パソコンにコピーしてから編集し、終わったら戻します。編集中に抜くと壊れる原因になります
- 大事なファイルは2か所に置く — パソコンとクラウド、パソコンと外付けディスクなど
まとめ
- 最初に元のファイルをコピーし、コピーで作業する
- エクセルは「開いて修復する」→「修復」→「データの抽出」、ワードは「開いて修復」
- OneDriveならバージョン履歴、パソコンなら自動保存と「以前のバージョン」から取り戻す
- 機器ごと読めない・異音がする時は、自分で繰り返さず専門の業者に相談する
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